からだ全体を整える「漢方治療」のご案内

西洋薬は化学的に合成された薬であり、基本的には単一の成分から出来ています。西洋医学が得意とするのは、西洋薬を用いて高血圧症・糖尿病・脂質異常症などの、基準値と治療目標が設定されている、いわゆる「デジタルな疾患」の治療です。
一方、漢方薬は様々な生薬(植物の根や葉、茎や鉱物などのうち薬効があるとされるものを加工して作られたもの)を何種類か組み合わせて作られています。「胃カメラでは問題ないのに食欲がない」「数値は貧血ではないのにふらつき、手足が冷える」「倦怠感がある」など、西洋医学では病名がつかないような、「数値化できないアナログな疾患」の治療を得意とするのが漢方医学になります。
漢方医学は心と身体のバランスを整えることで、病態を引き起こしている原因そのものを改善させることを目指します。単に症状を抑えるだけでなく、「なぜその症状が起きているのか」という背景に着目し、体質や体力、冷えや疲れやすさなど、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を行います。
当院では、現代医学(西洋医学)と漢方医学の両方の考え方を取り入れ、西洋薬だけ、漢方薬だけの治療ではなく、必要に応じて漢方薬と西洋薬を併用する治療をご提案しています。例えば、急な高熱や細菌感染には解熱剤や抗菌薬などの西洋薬が即効性を発揮しますが、その後の体力や食欲の低下には漢方薬がじっくり効いてくる場合があります。それらを併用することで、それぞれの良さを活かしながら、より効果的な治療を行うことができます。
漢方薬による治療で効果が期待できる主な症状・疾患
- 冷え性
- 慢性的な疲れやすさ
- 食欲の低下
- 更年期症状(のぼせ、イライラ、不眠など)
- 胃腸の弱さ(食欲不振、下痢、便秘など)
- 頭痛や肩こり
- むくみ
- 不眠
- 病後の体力低下
- 風邪をひきやすい、治りにくい
- 動悸や不安感
- 慢性の咳や痰
- 生理痛や月経不順
- ニキビや湿疹などの皮膚トラブル
- 冷えによる頻尿 等
「病院では異常なしと言われたけれど、なんとなく調子が悪い」「年齢とともに体が変わってきた気がする」――そんなお悩みにも、漢方は力を発揮します。あなた本来の元気を取り戻し、毎日をもっと心地よく過ごすためのお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談下さい。